JJPR(Jak式JapanPowerRanking)の紹介と制作意図

自己紹介

じゃくと申します。

スマブラSPはオンライン対戦をやりながら、主に観戦勢として楽しんでいます。

スマブラは全シリーズプレイしてきたのですが、オフラインで友人とワイワイ遊ぶ程度でした。

EVO2019の結果から競技シーンに興味を持ち、EVOJapan2020から本格的に観戦勢になりました。

EVO2019のTOP8に入ったダックハント使いの日本人プレイヤーがいることを知り、本格的に競技シーンに興味を持ち始めました

現在は国内・海外の大規模大会はもちろん、国内の中規模大会や平日大会も配信があればほとんど見ています。

 

JJPR(Jak式JapanPowerRanking)の紹介

JJPRという国内のスマブラ競技シーンで活躍するプレイヤーたちのランキングを制作しました。

JJPRへのリンク

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(参考)2021/12/07時点でのJJPR

smash.ggから自動で大会結果を取得するため、毎日機械的に更新されます。

smash.gg

smash.ggは競技プレイヤーにとっては馴染み深いツールのはず

このランキングをひと目でも見ていただければ本記事の目的は達成されるのですが、せっかくなのでなぜランキングを作ろうと思ったのかを書いておきたいと思います。

 

ESPRについて

JPRに変わるランキングについては、EMageさんが作成したESPRというランキングがあります。

twitter.com

ちなみに、EMageさんの所属する大信州スマブラ同好会は長野県松本市で松スマという大会を開催しているらしいです

Haruki氏がJPRを制作していない今、非常に価値のある仕事だと思います。

しかし、

  • EMageさんの主観が計算に影響する(特定大会のポイント2倍・特定順位での計算打ち切り)
  • コロナ禍期間の大会も計算に含めている(期間中に大会が多く行われていた関西偏重になりがち)

というところには賛同しかねます。

そのため「お前がやれ」の精神でJJPRを制作しました。

 

複数ランキングが存在することについて

複数のランキングが存在すると、どのランキングを見ればよいのか分からなくなり使いづらいという意見もあるかと思います。

私は長らく競技テニスの観戦勢でもあります。

男子テニスのランキングであるATPポイントランキングとHaruki氏の制作したJPRは非常に似通っているのですが、大きな違いがあります。

ATPはそもそもツアーという大会群を主催しており、それぞれの大会はATPツアーの1つとして開催されています。

つまり、ATPランキングは大会群の主催によるランキングであり、ATP自体に権威があります。

 

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Nitto ATP FINALS 2021の出場選手 © ATP Tour

field-is-set-nitto-atp-finals-2021-nitto | News Article | Nitto ATP Finals | Tennis より

ATPは年末にその年に好成績を収めた上位8選手を集めたATP FINALSという大会を開催しており、SWTはこの方式を参考にしている*1と考えられます

対してスマブラコミュニティは大会ごとに主催が異なります*2

Haruki式JPRでは7つの大会に擬似的に権威があると見なし、それらの結果に絞ったランキングとなっています*3

大会主催とランキング制作者が異なる以上、統一的で権威のあるランキングを作成することは原理的に不可能です。

この点を考慮すると、どの大会に権威があると見なしているかによって*4多様なランキングが作られるべきです。

私もJJPRが最終的な答えだとは考えていませんが、個人的にはESPRよりは好ましいと考えています。

多くの利用者によってランキングに関する議論が活性化し、デファクトスタンダードとなるランキングが選択されていくことが妥当だと考えられます。

 

JJPRの特徴

JJPRは客観性を重視したランキングを目指しています。

公平なランキングを目指し、逆にこのランキングで上位になるためにはどうすればいいか(どの大会で結果を残せばいいか)が明確になっていることを大事にしています*5

毎日ランキングが機械的に更新されるのは、もちろん利便性のためでもあるのですが、属人性を排除するためでもあります。

ほとんどの計算をHaruki式JPRと同じにしていますが、以下の点が異なります。

  • 対象大会の変更(指定7大会から61人以上の大会に変更)
  • 大会ごとのポイント合算ルールの変更(参加した大会の平均ポイントを6大会に換算から4大会のポイント合算に変更)

コロナ禍の影響で開催状況の足並みが揃っていないため、指定の大会を対象にすることをやめ、人数規模でのみ対象大会を決めています。

61人以上の大会を対象にしているのは、サブファイターを試したりすることが多い平日大会の結果を反映させないためです*6

換算方式を取りやめたのは、私自身がより多くの強豪プレイヤーがより多くの大会に参加してもらうことを望んでいるからです。

その上で、大規模大会に年間6回も参加することが困難な地方プレイヤーに配慮し、4大会に減らしました。

 

今後の課題

まずJJPRの認知度が全く足りません。SNSなどで拡散していただけると大変喜びます。

smash.ggで管理されていない大会が多いことも課題の1つです。

運営・参加者の手間もあるとは思いますが、大規模・中規模大会は可能な限りsmash.ggで管理していただけると私が喜びます。

www.pgstats.com

smash.ggで行われたトーナメントはPGstatsにも反映され、選手同士の対戦成績などの統計が見れるのでメリットは大きいです

最後にお断りさせていただきたいのは、計算が誤っている場合があるということです。

特に、自動的に大会を取得しているのですが、サブイベントやチーム大会が計算に含まれてしまう可能性があります。

これを防ぐための対応は随時行っていく予定ですが、見逃したり対応が困難な場合がありえます。

 

最後に

本記事は「スマブラ Advent Calendar 2021」の1記事です。

adventar.org

明日は浅島さんによるスマサーリーグの紹介らしいです。こちらもお楽しみに!

twitter.com

浅島さんはデデデ窓主でもある強豪デデデ・格ミー使いです

 

文字ばかりで読みづらい記事となってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

*1:コロナ禍の影響でオンライン予選に変更される前の方式の話です

*2:SWTが今後ツアーを主催する主体になる可能性はありそうです

*3:ESPRも同様にメースマやグランドスラムの結果は排除されています

*4:対象大会だけでなく、順位ごとのポイント数など他の要素もランキングの独自性になります

*5:ランキングの客観性と主観性についての詳細は

優れたプレイヤーだけを選抜したいときの「誤検出(偽陽性)」と「検出漏れ(偽陰性)」の話 - @harukisbのScrapboxをご確認ください

*6:64人規模を想定していますが、直前キャンセルなどの影響を考慮して61人以上としています